昨日のとあるテレビ番組のプチ炎上について、心の仕組みから見た私見。
昨日、とあるテレビ番組がツイッター上でプチ炎上していました。その番組は私も視聴しました。
私がちょっと興味ある俳優さん(以下Fさんとします)がそれに絡んでいたこともあり、色んな人の意見を読みましたので、それを基に心の仕組みから見た意見を書きます。
Fさんを批判している方の意見をざっと見ての感想は、「価値観や思い込みは十人十色で、その事実に対する解釈は100%主観でしかないなあ。」です。
そして、そのほとんどに怒りの感情を感じました。
怒りの矛先は、Fさんに対してだけでなく、他の出演者や企画に対してもありましたが、ここではFさんについてのみ取り上げます。(企画主旨については私も思うところがないわけではありませんが)
人は、自分の中にある価値観や思い込みによって自動反応しています。無意識なので自覚がないことがほとんどです。
心理学用語では「投影」と言います。
私が学んだインテグレイテッド心理学仲間の間では「ボタンを押される」と表現したりすることも。「私、**さんにはいつもボタン押されるのよね」というような使い方です。
今回、Fさんは色んな人のボタンを押してしまったようです。
番組中、「Fさんがつまらなそうに見えた」という意見があります。
それは事実ではなく見た人の解釈です。事実はFさん本人にしかわかりません。感情を表に出さない人もいますから。
特に日本人は笑顔がないことに敏感なようで、以下のような研究結果があります。
TOCANA(トカナ)より引用します。
アメリカ人と比較した場合、日本人は必要以上に人目を気にしたり、他人の期待に応えようとがんばり過ぎる傾向がある。また、相手の顔から笑顔が消えることには敏感だが、他の感情(悲しみ等)が消えることには鈍感
だから、ビッグスマイルの少ないFさんに反応してしまったのだとも言えます。
「自分は笑顔を作って頑張っているのに、それをしていない人はずるい」という発想にもなり得ます。だから怒りが湧く。もちろん一概には言えません。
また、「仕事ならもっと盛り上げるべき。あのやる気のない感じはダメ」のような解釈も散見しました。
やる気があるかどうかは、第三者からは知る由もありません。本人だってわかってるかどうか(笑)
そもそも、この「~べき」は思い込みです。「ねばならない」「当然」「当たり前」「常識」「普通」なども同様です。
「取材対象をバカにしてる」という意見も事実ではなくただの解釈です。
私にはそう見えませんでした。
そうなんです。そう「見えるか」「見えないか」です。その人の価値観・思い込みメガネを通すから見え方が千差万別なんです。
私も、先日の周杰倫騒動ではボタンを押されました。
批判した方が悪いという話しではありません。当然Fさんが悪いというわけでもありません。
前述のとおり、自分の中の思い込みや価値観が自動的に発動した結果です。その思い込み・価値観にそぐわないものを見ると何らかの感情が湧くんですね。
そして、そのボタンを押した対象を攻撃します。
どんな思い込み・価値観かは、百人百様です。だから、事実に対する解釈は100%主観で、人の数だけあるということ。
感情が湧くのは、人間だから当たり前です。
もし、感情値が非常に高いか、この感情が長引くようであれば、自分を見つめる大チャンスです。特に「許せない」という言葉を使って怒りを表現している場合は要注意です。
自分の問題を人の問題にしている場合ではありません。これは、カウンセリングやセラピー、ストレスクリアで解消可能かと思います。
価値観や思い込みは生きづらさにつながります。足枷みたいなもの。なので、自分と向き合って、その思いを持つ手をゆるめた方が楽に生きられるようになります。
ということで、実はボタンを押して、これに気づかせてくれる人はありがたい存在なんです。
私の心の仕組みの考え方は、インテグレイテッド心理学をベースとしています。
長沼美恵
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