経験は自分の一部ではあるな、やっぱり。
「人生には無駄な経験はない」
よく聞く言葉です。
あまりにも悲惨な経験をされている場合、この言葉が当てはまるのかは私にはわかりません。
経験そのものが人生の目的のひとつであれば(私はそう思っているのですが)、無駄はないことになってしまいますけど。
と、今日はそんな小難しい話しを書くつもりはありません。いつもか(笑)
今日、ある人の文章を読んで、自分の経験というか職歴が、現職に役立っているのだろうかと考えさせられるキッカケをいただきました。
これまでも何となく考えることはあったけど、まあどっちでもいいという感じで(笑)
でも、今日は確信めいた感覚に至りました。現段階でも全ての職歴が、とは言えませんが。
分かりやすい例だと、メガネ小売業の本部事務所に勤務していた時のことです。
視力測定したり、メガネを組み立てたりするので、本部にはクレームの電話がそこそこの頻度でかかってきていました。
私の立場上、電話を取る回数が多いので、必然的にクレームの電話に当たる回数も多くなります。
クレーム客の中には、あきらかにこちら側のミスのこともありますが、激高した感情をぶつけるために定期的にかけてくる人、暇つぶし、難癖、エロ電話(おばちゃんの下着の色聞いて楽しいのかと思うが)等々。
心に闇を抱えていると感じる方もそれなりにいらっしゃいます。
今は、自己肯定感の低い人ほど、ちょっとしたことでもクレームになると理解できます。特に接客で冷たくあしらわれたというようなことは。
もちろん、本当にダメな接客もあるとは思います。
でも、無意識の世界の話しですが、自分で自分を大事に思っていないから、他人の言動によって粗末な扱いを受けたように感じる、そして強く反応するということが起こります。
自己肯定感が低いから、自己顕示欲が過剰になって、攻撃的で自信満々に見せたいという欲求につながります。
クレーム対応で一番役立ったのは「傾聴」です。
ひたすら丁寧にお話しをお聞きする。時々共感しながら。
これ、心理カウンセリングの基本です。
(傾聴はただ聞くだけのカウンセリングではありませんが)
心の勉強をするようになって、自然と傾聴をやっていたことに気づきました。
クレーム対応の本を読んだりもしていたけど、当時の私には傾聴については響いていなかったようです。
しかも12年くらい自然とこの訓練をさせられていました。給与をいただきながら。
だからと言って傾聴力がついたとも言い切れませんが、確実に経験を積んではいました。
そこで学んだのは、大部分のお客様は、傾聴していると高ぶった感情が収まってくるということです。
人によっては、最終的に凄く感謝していただけたり。
ストレスフルで一番避けたい仕事だったかもしれませんが、今となっては本当に良い経験をさせていただいていたと、感謝の気持ちさえ湧いてきます。
振り返れば、どんな経験も私の一部にはなっているんだと感じます。
なので、どんなことも正面から丁寧に向き合った方が、逃げ腰よりは質が上がっていくのかなと思います。
いつもじゃ疲れるけどね。時には逃げることも必要だし。
ん?結局どっちなんだ?
どちらでも。
選択権は自分にあるもんね。
長沼美恵
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