「完璧な秩序は悪」だそうです。
NHKドキュメンタリー「欲望の時代の哲学 マルクス・ガブリエル日本を行く」より印象深い言葉を引用します。自分用のメモでもあります。
マルクス・ガブリエルは今人気の哲学者です。読んだことはありませんが書籍も出ています。
来日された時の日本、特に東京の感想です。
以下、番組より引用します。
日本には2つのものが混ざり合っている。
秩序のもとにある瞑想的な静けさ。そしてクレイジーな混沌だ。
働き過ぎ、高度なシステム、ラッシュアワーのストレス。
表面的には瞑想的な平静さを保っているが、内心は穏やかじゃないのだろう。
東京での生存競争は壮大な争い。まるでひどい戦争のようだ。
こんな社会ができあがったことは本当に驚くばかりだ。すばらしい文化、経済的・政治的な達成…
でも、間違いなく抑圧的だ。
「悪には2種類ある」とシェリングは言った。
一つは、ドナルド・トランプのような構造を破壊する「混沌の悪」
いわば、エントロピーを増大させる悪だ。
もう一つ「構造に宿る悪」もある。
余りに完璧な秩序は悪なんだ。
引用終わり。
この言葉は、マルクス・ガブリエルの真実であって、真実は十人十色。
でも、賛同できる。
と、東京からのUターン組の私は思います。
で、どうすればいいのかにも触れています。
引用します。
日本に張り巡らされた社会の網の目は窮屈かもしれない。
だが、そこにある見えない壁(ファイアウォール)を乗り越えないといけない。
日々、家族でも友人でも、冷笑的で反民主的な態度に出会ったら、ノーと言おう。みんなと違っても言おう。
「自由」に考えることに最上の価値を置くべきです。
私は、自分に正直でありたいと思います。
そうあるためには、自己肯定感が必要なのかなと思います。これがないと「ノー」と言うべき時になかなか言えないかもしれません。
とは言え、私も自分を肯定しているかは正直わかりません。
ただ、自分と向き合ってきて、安心感は自分の中に増えたと思います。今はこれで良しとしています。
長沼美恵
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