偉大な写真家の撮影方法と体との対話の共通点

私は、写真家の木村伊平衛と土門拳が好き。

好きと言っても、文庫本サイズの写真集しか持っていない。まぁ、以前は写真展があれば足を運んだりはしていたけど。


お二方とも明治生まれで同じ時代に活躍し、リアリズム写真の双璧をなすと言われています。

ストリートスナップとポートレートが素晴らしく、被写体の人々が活き活きとしています。その人達ときちんと向き合ってつながって撮影したということを感じさせてくれます。

私は、とりわけ子供たちのスナップが好き。


お二人のどちらかは忘れましたが(もしかしたら両方かも)、子供たちの写真を撮るとき、すぐにはレンズを向けないんだそうです。
まずは、子供たちと一緒に遊んだり、お菓子をあげたりして仲良くなるんだって。


しばらく経って子供たちの警戒心がなくなって、自分がそこにいることに違和感がなくなった頃に初めて撮影するそう。



これ、現在提供中のトークセッションで頻繁に使う「フォーカシング」という心理療法に非常に似ているんです。

自分と一致団結する「トークセッション」



対話するとき、身体感覚に寄り添って、言葉やイメージにならない意味のある感覚が出てきたときは、最初は無理に対話せず、まずその感覚の隣で寄り添います。


悲しみに打ちひしがれている友人に接することを想像するとわかりやすいかな。
こんなときは、ただ寄り添うだけしかできないと思います。

もしかしたら、背中をさすったりハグしたり手を握ったりくらいはするかもしれません。

そして、しばらくして落ち着いてきたところで、言葉のコミュニケーションが始まるのかなと思います。

いきなりこちらから、「どうして泣いてるの?」「何が悲しいの?」なんて矢継ぎ早に質問するのは、ちょっと乱暴に感じます。


子供と仲良くなるように、最初は焦らずゆっくりじっくり自分の身体の感覚とも仲良くなる。そうすると、より円滑にコミュニケーションが取れるようになるってこと。


いきなりグイグイ積極的にこられたら、心を開くどころか逆に警戒して閉ざしちゃいそうだもんね。北風と太陽の話しのように。



私も含め、人間って答えをすぐ知りたがると思います。
それと、速攻で解決してくれるような技術も好きじゃないかな。



特に生きづらさを感じている場合、早く楽になりたいと願うでしょう。

でも、じっくりゆっくり取り組んだ方が確実だし、遠回りのようで実は早かったりするのではないかなと感じています。特に自分を振り返ると。




あなたの心と体の調整をお手伝いする
心理セラピスト 長沼美恵(ながぬまみえ)