起こること全て自分に原因があるって本当?

「思考は現実化する。起こったことの全てが自分に原因がある」

という考え方があります。

しかも、毎日の何気ない思考も現実化すると言っています。


全てって言われちゃうと苦しいよなぁ。

何気ない思考も現実になっちゃうなんて恐ろしいよ。


なので、人によっては悪いことが起ると、自分のせいだと自身を責めると聞きます。で、余計苦しくなる。



じゃあ、全てと言うのであれば、天気はどう?

自分が原因?

自分の思考が作り出したもの?


違いますよね。

ということは、「全て」ではないですよね。


でも、冒頭の考え方に則れば、天気さえも自分が作り出したことになるようです。

ちょっと傲慢じゃありませんかね。


「全て」(もしくは「100%」)という言葉が入ったことによる弊害は大きいような気がします。

(この言葉が入らなくても、この考え方は好きじゃないけど)



「毎日の何気ない思考が現実化する」なんて言われても、ネガティブな思考なんて一日の内にいくらでも湧いちゃうものです。


一説によれば、人は一日に6万回思考して、そのうちの8割はネガティブだそうです。

わかります。そんな気がしますよ。


だから、思考をどうにかしようとあくせくするなんて、時間と労力がもったいないと思うんですけど。

そこに注力するのであれば、今の自分の感覚や思いと向き合う、もしくはやりたいことを四の五の考えずに行動に移す方が得じゃないかな。


ただし、ネガティブ思考が湧いてしまう場合、それは錯誤である可能性大なので、気づいたらポジティブな考えに移行するのは悪くないと思います。



いずれにしても、どんな考えを信じるのかは自由です。楽しければいいのかなとも思います。

ただ、それを実行して苦しくなるのは損ですよね。


(あまり損得という言葉は好きじゃないけど、わかりやすくするために使いますね)



私は、常々「自分を手放して委ねた生き方」に憧れを抱いているので、その逆のような「現実は自分の思考が作る」という考え方に息が詰まる思いがするのかもね。

(実際には「自分」は死ぬまで手放せないと思うけど)





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長沼美恵(ながぬまみえ)