え!?施術を受けても何も感じない?

ご提供中の触れないボディワーク「ゆんわりタッチ」は、人によっては何も感じないことが稀にあります。


クライアントさんで、お一人いらっしゃいました。

そして、私の父がそのタイプ。
父に施術した時の感想が、「何も感じない」でした。


父の幼い頃の話を聞くと、感情を抑えてきて、さらにその感情を体で感じることも拒否してきたということがよーくわかります。


その時どう感じたかという質問に対しても、感情ではなく状況説明が始まったりします。

思考と感情の区別がつかない人がいるようですが、その典型なのかもしれません。男性に多いようです。


感情を激しく抑圧してきた結果、体が硬くなって慢性的に緊張状態になり、外からの刺激が感じにくくなっているというわけです。

「筋肉の鎧」をまとっている状態です。



感情は体感です。
感情が出てきた時に体感がない場合は、感じないように生きてきたと言えます。


このことが悪いわけではありません。
感じると辛すぎるので、無意識に感じないように生きてきたということです。


生き延びる上で必要だったんです。
そう思うと何だか健気ですよね。


辛い感覚であれば感じない方がいいでしょと思うかもしれません。
それが違うんです。


このままにしておくと、心だけではなく、体や人間関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。

最近は感情と病気には深い関係があるという説も多数聞くようになってきました。

溜まった感情を解放したら、若返ったなんて話しも聞きます。若返り=健康と言えますよね。


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では、どうしたら体の感覚を蘇らせることができるのか。


まずは、体の末端から始めると安全です。


何でもいいから指先で触れてみる。
触れたときの指の感覚を丁寧に感じる。


手を撫でてあげてもいいと思います。


足踏みもいいですね。
その時に足の裏の感覚をきちんと感じる。


末端ではないけど、自分で自分をハグすることもおすすめです。
きつくしたり、やさしくしたり…を感じてみる。


これを地道に続ける。



体の感覚はあるけど、慢性的に緊張しているかどうかわからないという方もいらっしゃるかもしれません。


ある書籍に、それを知る方法が出ていたので父に試してもらいました。

当然ながら、慢性的に身体が緊張しているという結果になりました。


この方法は、体に触れて行うのですが、詳細は以下の書籍をお読みいただければと思います。



『身体にきく「体癖」を活かす整体法』片山要次郎(文春文庫)


ここまでで、


感情を抑圧していると、体が慢性的な緊張状態になり、その上、体の感覚が麻痺したり希薄になったりしてしまう。

それは、人間にとって心身ともに不健康な状態。


ということがおわかりいただけたかと思います。



それなら、緊張をゆるめるにはどうしたらいいかを知りたくなりますよね。


ご紹介の書籍には緊張度を和らげる方法も書かれています。


これが、私が自然と身につけた不安解消法と一致しているんです。
これについては、いつか書きますね。


このお陰で、私の施術で何も感じないとおっしゃるクライアントさんの対処方法がわかりました。

ただ、「ゆんわりタッチ」を受けてくださる方は皆さん敏感なので、いつ必要になるかはわかりませんが。


ということで、「ゆんわりタッチ」でお手伝いができるかもしれません。

施術直後に軽くご感想を伺いますが、感じなかったら正直におっしゃってくださいね。セラピストに気を遣っていただく必要は全くありませんので。


ただし、体の感覚がないのも体の慢性的な緊張も、長年のクセみたいなものだから、気長にケアするつもりでいた方がいいですね。


セルフケアでも施術でも、もちろん心理セラピーでも、急激に変わることはないです。
地道に続けていくしかありません。


「この方法で一気に楽になりました!」は幻想でしかないと思っています。

私の経験上、コツコツ積み重ねていったら、いつの間にか楽になっていたという感じです。




あなたの心と体の調整をお手伝いする
心理っセラピスト 長沼美恵(ながぬまみえ)